ゲームチェンジは、静かに、
そして着実に進行しています。
VACAと称される混沌とした状況に、生成AIの瞠目すべき進化が合流し、いよいよ先を見通しにくい時代となりました。あらゆる分野でこれまでの常識が通用しなくなることは、容易に想像されることでしょう。80年周期の歴史サイクル説にもとづけば、この2020年代前半というのは、明治維新、世界大戦での敗戦という80年間隔のビッグイベントを経た、その次の80周年となる大きな時代の節目にあたることからも、大転換期到来の様相が色濃くなってまいりました。
そうした時節、日本の教育の在り方は大きな変化を迫られています。山積する課題の中でも最もアップデートを要するのは、「答えのある問題を解くことに傾斜している」「与えられた問題にひたすら受け身で取り組む」というスタイル。そしてそれら問題群を処理する能力(学力)主体に序列づけされるというシステムも、どうにも旧態依然として時代にかみ合っていないのではないか、とMaNavi.Labsは考えております。
実社会は答えが一つに定められない問題にあふれています。そうした中で、日本的システムに過適応してしまうと、反応することはできても、自分事として引き付ける発想、能動的に対応するセンスは生まれにくいでしょう。また、学力偏差値に偏向した優劣の評価は、評価の如何を問わず、子どもの可能性を少なからず見失わせてしまっていると考えられます。さらに制服着用に象徴されるように、高度に均質性が要求され、はみ出ることに不寛容な画一的な教育文化も根強く見受けられます。戦後日本史の文脈になぞらえれば、高度成長期の工業社会における規格品大量生産モデルに、子ども達をいまだ押し込めてしまっているとも言えるでしょう。
※VUCA=Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字をとった言葉で
変化が激しく、予測困難な社会経済情勢を表す。