【ご挨拶】
この度、現代の狂言界を牽引される「三郎」の名を持つお二方をお招きし、誠に目出度き狂言会「三人三郎」を開催する運びとなりました。新たな年を迎える皆様への「予祝」となるよう、寿ぎの心でお届けいたします。
本公演では、大蔵流において明治以降に廃曲となっていた稀曲「察化(さっか)」を上演いたします。又三郎様、忠三郎様にお願いを申し上げ、この特別な舞台での共演が実現いたしました。
さらに、太郎冠者が活躍する狂言の最高峰「木六駄(きろくだ)」を、私自身15年ぶりに勤めさせていただきます。十二頭の牛を追いながら老ノ坂の峠を越える情景、茶屋での酒盛り、そして特殊な「鶉舞(うずらまい)」など、見どころと難所の多い大蔵流の「習物(重い曲)」でございます。
また、倅(せがれ)どもには、今後の狂言師人生で幾度となく演じることになるであろう名作「附子(ぶす)」を初演させます。第一歩となる初々しい舞台もあわせて見届けていただけますと幸いです。
何かとご多忙な時期とは存じますが、年の暮れの一時をお楽しみいただきたく、皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。
茂山千三郎